比較的あたたかいながらも黄砂のためにスッキリしない空の下、11月13日に、ODネットワークジャパン第4回勉強会が開催されました。
会場は、第2回勉強会と同じく、株式会社ラーニングデザインセンターのセミナールームをお借りしました。
いつも通りに参加者全員のチェックインからスタートし、全員の今の気持ちを確認した上で、今回のメインである会員の梅谷佳弘さんから事例発表が行なわれました。
発表では、この3年半の活動の軌跡として、成長の鈍化を乗り越えるために、トップの思いをどのように現場実践に繋げていくかという流れと、その結果からの梅谷さんの学び、気付きを語って頂きました。
活動の結果から、「OD」の必要性を実感し、これから組織成長をどう実現していくかが次の課題であるという投げ掛けがあり、そこから質疑応答へと入っていきました。
質疑応答からは、以下のポイントが浮かびあがってきました。
活動を続けてこれた原動力は「感謝されたい」という欲求からのお節介。
- 「結果を出すための手法が欲しい」というHow思考からどう脱却するか。
- 「考える」ためのきっかけをどう作るか。
- 考えないと機械だとコストが高すぎる仕事しかできなくなる。
- アサーティブは中途半端だと個人だけのものになるのではないか。
- 「組織成長とは」何か。組織への帰属意識ではなく仲間と共に幸せになりたいといいう思いではないか。
- 論理だけでなく「感じる事」をどう共有していくか。
その後、西川代表理事から今回の発表についての理論的な解説が行われました。
- トップからの指示を、そのまま実施しなかった事が成功の要因。いわば「ローカライズ: 部分の自律適応」が起こった。
- また部分適応で生み出された実践事例・方法が、Community of Practiceの仕組みを通じて、社内組織の中で実践された。
- またPositive Deviance (Pascal, Sternin, & Sternin, 2010.)にもうまく当てはまる。つまり組織内にあるブライトスポット(傑出事例)を、そのままコピーしても失敗する。
- 分析を行なった後に「どう活用するか」は、自分達の問題として自分達で決めていく事。
- そのためのステップは4つ。(1)何をやるのかの定義を決める(Define)。(2)問題を絞り込む(Determine)。(3)問題解決という新たな問題発見(Discovery)。(4)小さな変革を持続拡大する仕組みのデザイン。(Design)
- 感情面での劇的な刺激が無い中でも変化が起こってい事が日本的かもしれない。
- 組織の成長とは矛盾する価値観のバランスをどうとっていくか。
最後には、10月15日から20日にニューオリンズで開催された、OD Networkの大会についての報告が、西川代表理事より行なわれました。
今回の報告では、大会で取り上げられたテーマだけでなく、大会運営の流れを共有していく事で、参加者が今後のODネットワークジャパンの活動のイメージを描ける内容となりました。(発表の詳細は右のリンクからご覧頂けます(PDF) ODNJ_WS4_ODNetwork)
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