登壇者:清宮普美代(株式会社ラーニングデザインセンター 代表取締役)
日 時:8月30日(土) 17:00〜18:30
場 所:D402号室

講演内容

この発表では、組織開発の手法としてアクションラーニング(質問会議®)が、いかにチームの関係性・コミュニケーションに対し「質問」を通して介入することが出来るのかを紹介します。「質問会議®」はこれまで、キリンビール(現キリン株式会社)や野村證券、立教大学を始めとした様々な組織で導入されてきました。こうした中で明らかになってきたのは、チームの中で交わされる質問の質をいかに向上させることができるのかが、組織風土を活性化させる“カギ”であるという点です。この発表では、質問の体験ワークを含めて参加者の皆さんと共に質問の力と組織開発の関係を考えていきたいと思います。
マーコードモデルとも言われるアクションラーニング(質問会議®)では、4~8名程度のチームにアクションラーニングコーチ(ALC)が入り、チームとして問題解決をすると共に、ALCによる介入と振り返りによってチーム学習を促すという枠組みで成り立っています。この手法の特徴は、「質問会議®」という名前の通り、セッションの間は質問とそれに対する応答しかできないという点です。質問だけしかできない状態は、参加しているメンバーにとってはまるでギプスをはめられたように窮屈なものです。しかし一方で、またALCが振り返りを促す事で、この状態に置かれる事でメンバーは自身のコミュニケーションを振り返り、またチームのコミュニケーションについても振り返る事ができるようになります。
こうしたチームへの介入を通して、質問会議®は組織風土の活性化と変革を促すことが出来るのです。

登壇者情報

東京女子大学文理学部心理学科卒業。ジョージワシントン大学大学院人材開発学修士(MA in HRS)。毎日コミュニケーションズ(現:マイナビ)にて事業企画や人事調査などに携わった後、渡米。ジョージワシントン大学大学院では、マイケル・J・マーコード教授の指導のもと、日本組織へのアクションラーニグ導入についての調査・研究を重ねる。外資系金融機関の人事責任者、社長室長を経て、2003年ラーニングデザインセンターを設立。ALコーチ養成講座を開始。また管理職研修、リーダーシップ開発研修によって企業内の人材育成を支援。翻訳著書に「実践アクションラーニング入門」(ダイヤモンド社)マイケルJ・マーコード著。著書に、『質問会議』(PHP研究所2008年)、『「チーム脳」のつくり方』(WAVE出版2009年)、『対話流』(三省堂 2009年)、『20代で身につけたい質問力』(中経出版 2011年)などがある。
日本アクションラーニング協会 代表 マスターアクションラーニングコーチ
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