登壇者:中村和彦(南山大学 人文学部 教授)
日 時:8月30日(土) 17:00〜18:30
場 所:D501号室
講演内容
日本にはかつて、組織開発(OD)が脚光を浴びた時代があった。1960年代後半のSTブーム、そして、1970年代のODブームである。その後、QC活動が普及していく半面で、組織開発またはODという言葉が用いられることは少なくなった。一方で、組織活性化運動、CI活動、ES活動などというラベルが用いられながら、日本の組織の中でODが実施されてきたと考えられる。本セッションでは、米国におけるODの変遷と日本におけるODの変遷を対比しながら、その共通点と相違点について明らかにしていく。
米国と日本の相違点として、日本の組織はOD部門がないとされている。しかし、最近では、ODを名称に掲げる部署や、ODとは称していないが、ODの機能をもつ部署を設置する企業が存在している。日本の企業では、組織内部のOD的な働きが従来からどのように機能してきており、今日ではどのように機能しているかについて論じていく。さらに、組織内のOD機能に関する今後の課題を探っていく。
登壇者情報
専門は人間関係トレーニング(ラボラトリー方式の体験学習)、組織開発(OD)、グループ・ダイナミックス。米国NTL Institute組織開発Certificate Program修了。トレーニングや組織開発コンサルティングなど、様々な現場における実践に携わるとともに、実践と研究のリンクをめざしたアクションリサーチに取り組む。