登壇者:黒田由貴子(株式会社ピープルフォーカス・コンサルティング)
濱坂都(NPO法人JEN)
日 時:8月30日(土) 13:00〜14:30
場 所:D502号室
講演内容
NPO法人JENは、東日本大震災の被災地の他、南スーダン、イラク、ハイチ、パキスタン、アフガニスタン、ヨルダン(シリア難民)、スリランカにおいて、被災者や紛争地の難民や帰還民に対して人道支援活動を行っているが、単に支援物資を与えるのではなく、受益者(当事者)らが主体性をもち自立できるようになることを活動の主眼に置いている。そのためには、受益者同士がネットワーク化し、主体的にコミュニティを形成していくことが必要である。さらには、単に被災前、災害前に戻すのではなく、より発展的なコミュニティを形成するよう導いている。JENが行っていることは、組織開発の先にある「コミュニティ開発」あるいは「社会開発」だといえる。
本発表会では、実際にJENのスタッフがどのように受益者に接し、受益者同士をどのようにファシリテートし、どのように成果のモニタリングをしているのか、そしてどのような課題に直面しているのか等、具体的な事例を用いて紹介する。
また、組織開発の諸手法やプロフェッショナルが、このようなグローバルな社会問題の解決にどう貢献しうるか考察する。
登壇者情報
黒田由貴子
ソニー(株)にて海外マーケティング業務に従事。その後、米系大手経営コンサルティング会社のシニア・コンサルタントとして各国大手企業の経営陣のためのコンサルティング活動を行なう。
1994年に株式会社ピープルフォーカス・コンサルティングを創業。
2012年3月まで代表取締役を務める。
PFCにおいては、組織開発やリーダーシップ開発に関する企業内研修やコンサルティングを展開。経営層向けにエグゼクティブコーチングも数多く手がける。
アステラス製薬の社外監査役(2010-2014)、CAC Holdings(2011-)ならびに丸紅(2013-)の社外取締役に就任。また、認定NPO法人JEN (Japan Emergency NGOs)の代表理事を務め、国際的人道問題に関連する活動も行っている。
慶応義塾大学経済学部卒業。米国ハーバードビジネススクールにて経営学修士(MBA)取得
濱坂都
特定非営利活動法人ジェン(JEN) 広報・ファンドレイジング部マネジャー
京都府出身。大学卒業後、日本写真印刷(株)勤務を経てシンガポールに移住。企業勤務を経てPR会社設立。2006年に日本帰国、広報担当としてJENに参加。2009年より現職。ステークホルダーとのリレーションシップ構築を主に担当。東日本大震災への対応では、本部物資調達担当、現地事業責任者(石巻)を経て広報担当に復帰。