2024年7月15日、ODNJ中部支部主催で、勉強会を開催しました。
主催は中部支部メンバーの澤地さん。
中部支部メンバー以外の方も含め、9名が参加しました。
澤地さんの職場の企業内図書館での小さな組織開発の取り組みの紹介や意見交換、希少なOD関連蔵書を用いてのABD®読書会などをとおして、めずらしい企業内図書館の現場で対話しながらODの学びを深めました。
イベントの様子
企業内図書館の案内
まずはじめに、当日の会場でもある、企業内図書館の案内がありました。
企業内図書館を開設したきっかけ、どんな蔵書があるか、図書館で行っていること、今後取り組みたいことなど。
蔵書は仕事に関わるようなものだけでなく、いろいろな分野をそろえているとのことです。
お子様のいる方向けに、絵本やまんがなどもそろえてあるのが印象的でした。
通常の図書館の遠方への貸し出しのしくみを社内便をつかって行っており、同じビル内だけでなくグループ会社全体への貸し出しを行っているとのこと。
おまかせ選書貸し出しを行ったり、部署にミニ図書館貸し出しも試していたり、読書会を開催したりなど、利用してもらう工夫をたくさんされているとのことでした。
芝生の絨毯をしいたスペースがあり、壁にも緑を使うなど、単に本を読む、借りる、というだけでなく、憩いの場として機能するような工夫もされています。
実際に、本を見に来るだけでなく、雑談してすっきり帰られる方も多いとのこと。
今後、澤地さんのキャリアコンサルタントの資格をいかして、社内でのキャリアセミナーなども行っていくそうです。
小さな組織開発事例
次に、澤地さんの小さな組織開発の事例をうかがいました。
企業内図書館のチームでメンバーそれぞれが課題を持っており、どのようにしてメンバーが働きやすくお互いよい関係で仕事を進めていくようにできるか、試行錯誤してきたそうです。
定期的に対話の場をつくることで(憩いのスペースで!)、お互いの現在の状況や気持などを確認しあってフォローしあえる状況にしていったり、図書館の企画を検討しながら、それぞれのアイディアや資質をいかしていっていたり。
メンバーそれぞれがお互いを知ることができたり話し合う機会が増えたりすることで、チーム内での関係性がよくなり力を発揮できるようになった、すばらしい事例でした。
その後また新たな課題が浮かび上がってもきているそうで、そのお話もお聞きした上で、今回の小さな組織開発事例についての対話を行いました。
新たな課題について、ほかの参加者の方が似たような場合に工夫していることの話が出てきたり、参加者の方の小さな組織開発事例をお聞きできたりして、またそこから学びもありましたし、そのような対話や澤地さんの事例についての問いなどから、澤地さんにも持ち帰っていただけるものがあったようでした。
ABD®読書会
図書館の蔵書を使って、澤地さんファシリテーターでABD®読書会を行いました。
ABD®の対象書籍として選んでいただいたのは、ODの希少な書籍である『Creative O.D.』です。
ボリュームが多すぎでメンバー8名での分担でも読み切れない量なので、概説または小講義にあたる箇所を抜き出し、その中から参加者が任意に選ぶ方式でのABD®を2回。
それぞれが担当分を読んでまとめ、みんなのものを掲示してそれぞれ自分が著者になったつもりでまとめを発表し、その後2人ペアで発表の中から気になったところにチェックしていき、4人グループでお互い気になるキーワードなどを出し合って対話しました。
似たようなキーワードが気になっていて話がはずんだり、全然違うところが気になっていることもあって話をして参考になったり、同じようなところを気になっていてもそれぞれ考え方が違ったり。
担当分のまとめ方や発表にも個性が出ていておもしろかったですし、対話の時間は時間が足りなくなるほど話が弾みよい学びになりました。
なかなか見る機会のないめずらしい書籍を一部でも目にできたこともありがたかったですし、量も多く難しい内容も多い書籍を参加メンバーみんなでだから読み進められたこと、このメンバーでの対話だから考えられ深められたこと、など、とてもよい体験でした。
イベントの感想
参加した方々には大変好評で、以下のようなご感想をいただいています。
(ご感想、特定名称などがわからないよう一部加工したり澤地さんあてメッセージ部分削除したりした上で原文どおり記載しています。)
- 貴重な機会をありがとうございました!
- 施設に行けてよかった!ありがとうございました。
- 施設も素晴らしく、またその施設を利用される方が心地よく利用しやすいように工夫されているところは、施設でお仕事をされているスタッフの創意工夫や仕事に対する熱意の表れだととても感じました。企業内図書館という役割だけでなく、企業の文化や働く人への支援等、今後の役割はさらに大きく広がりそうな気がします。見学をさせていただき本当にありがとうございました。
- 大変貴重な資料をご準備頂き、豊かな体験と学びをありがとうございました。
- 社外の者に施設と、澤地さんのお力をご提供いただいて、本当にありがとうございました。
- こうした学びを体験することによって、自分自身も地元でつくっていけたらなという思いがうまれました。本当にありがとうございました。
図書館の憩いのスペースについての想いや説明、よい変化が見られた話や、メンバーの方の素敵なアイディアの話を、澤地さんが嬉しそうに語られるのが印象的で、大事な場やチームなんだなぁと感じました。
今回のイベントのていねいな準備や当日の心配りなどからも、企業内のみなさまにとって図書館が心地よい場になっているだろうことを垣間見えるようでした。
素敵な学びの場をありがとうございました。
次回のご案内
中部支部の次回のイベントは、OD研究会と共同開催でワークショップを開催します。
OD実践者として大事な「Use of self」に関するワークショップです。
みなさまぜひご参加ください。
【組織開発実践者のための Use of selfスキルを磨く「演劇ワークショップ」】
日時 | 2024年10月6日(日) 10:00-15:45 |
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会場 | 名古屋駅株式会社アクションラボ会議室(詳細はPeatixに記載) |
講師 | 兵藤友彦氏 |
概要 | 兵藤友彦先生による1日の体験型「演劇ワークショップ」により、プロセスに気づく力、瞬発力を鍛えられます |
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