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【会員自主企画勉強会 ODNJチーム共創活動】ODNJゲシュタルト療法研究部会 第13回(2025.3.5開催)

ODNJゲシュタルト療法研究部会 第13回

テーマ:ゲシュタルト療法の両極性から学ぶ、組織開発の新たな可能性 〜組織変革と自己成長のための両極性統合〜

組織開発の実践者の皆様、日々の業務で「対立」や「矛盾」に直面していませんか?本セミナーでは、ゲシュタルト療法の核心である「両極性」の概念を通じて、対立を解消するのではなく、共存させることで生まれる新たな組織の可能性を探ります。

第13回ゲシュタルト療法研究部会では、「両極性」をテーマに、心理学的アプローチから組織開発への応用まで幅広く解説します。両極性とは、人間や組織が内包する相反する側面(例:「強さと弱さ」「依存と自立」)のことです。この対立を認識し、統合することで、より成熟した自己や組織が形成されます。

現代の組織では、効率性と創造性、統制と自由、ベテラン社員と若手社員など、相反する要素の共存が求められています。しかし、これらの対立をどう扱うべきか悩む方も多いのではないでしょうか。

ゲシュタルト療法の「両極性」の概念は、こうした組織の課題に新たな光を当てます。対立を解消するのではなく、共存させることで組織の柔軟性と適応力を高める—このアプローチが、激変する環境下での組織の生存と成長の鍵となるのです。

このセミナーで得られる3つの学び

  • 1.自分や組織の中にある「対立」に気づく力を養う:
    人や組織の中には、相反する感情や考え方が共存しています。このセミナーでは、それらに気づき、どちらか一方を否定するのではなく、両方を受け入れてバランスを取る方法を学びます。
  • 2.対話を通じて自分や組織の可能性を深く探る:
    ゲシュタルト療法でよく知られている「エンプティチェア」技法を通して、自分自身や組織内の対立する側面と向き合う方法を学びます。この技法を通じて、内なる対話を促進し、相反する要素を統合していくプロセスを理解します。これにより、個人やチームが抱える課題に新たな視点でアプローチできるようになります。
  • 3.リーダーシップと組織全体の成長を促す考え方を学ぶ:
    リーダーとして、多様な意見や価値観を受け入れながら、柔軟で適切な判断ができるようになる方法を学びます。また、両極性の考え方を活用して、チームや組織全体がより強く成長するためのアプローチも解説します。これにより、リーダー個人だけでなく、組織全体が変化に対応しやすくなる基盤を築けます。

両極性を取り入れることによって効果が見込める4つの領域について

両極性の概念は、個人や組織が抱える対立や葛藤を成長の機会として捉え、新たな価値を生み出すために役立つ強力なフレームワークです。セミナーでは、両極性を活用することで効果が期待できる4つの領域について解説するとともに、参加者の皆さんとともに事例を出し合いながらディスカッションをしていきます。

  • 1.個人の葛藤領域:
    〜個人の中でおきる葛藤における両極性のケース〜
    人は日常的に「挑戦したい気持ち」と「失敗への恐れ」や、「理性」と「感情」といった相反する感情や価値観に直面します。両極性を取り入れることで、これらを単なる対立ではなく、自分自身の一部として受け入れ、統合する力を養います。このプロセスにより、自己理解が深まり、一貫性のある意思決定が可能になります。結果として、内面的な安定感が増し、個人の成長やリーダーシップ能力の向上に繋がります。
  • 2.リーダーシップ領域:
    〜意志決定する際に起きる機能不全のケース〜
    リーダーは意思決定において、「短期的な利益」と「長期的な成長戦略」など、相反する要素に直面することがあります。両極性を活用することで、これらを対立ではなく共存可能な要素として捉え直し、バランスの取れた判断が可能になります。このアプローチにより、リーダーは柔軟で適応力の高い意思決定を行うことができ、組織全体をより良い方向へ導く基盤を築けます。また、多様な視点を取り入れることで、戦略的柔軟性と一貫性を両立させる能力も高まります。
  • 3.組織における領域:
    〜組織内で発生する対立や多様性への対応〜
    組織内では、「効率性」と「創造性」、または「統制」と「自由」といった対立構造が頻繁に発生します。両極性の概念を活用することで、これらの対立を解消するだけでなく、それぞれの強みを尊重しながら共存させる方法を学ぶことができます。このアプローチは、多様な人材や意見が存在するチームで特に効果的であり、健全な議論や協働を促進します。その結果、多様性を活かした柔軟でレジリエントな組織文化が育まれます。
  • 4.ビジネス成長の領域:
    〜事業拡大や変革プロセスにおける両極性の活用〜
    ビジネス成長には、「現状維持」と「変革」のバランスが欠かせません。両極性を取り入れることで、安定した基盤を維持しながらも、新しい市場や事業モデルへの挑戦を進めるための視点が得られます。特にM&Aや組織再編といった複雑な変革プロセスでは、異なる文化や価値観を統合し、スムーズな変革を実現するための有効なツールとなります。このアプローチは、事業拡大と効率的運営という相反する課題にも対応可能であり、新たな価値創造へとつながります。

これら4つの領域では、それぞれ異なる形で両極性が活用されますが、その共通点は「対立」を問題ではなく成長の機会として捉える視点です。このアプローチは個人や組織に柔軟性と適応力をもたらし、持続可能な成長へと導きます。

こんな悩みを抱えている方におすすめです

  • 組織内の対立や矛盾に悩んでいる経営者、人事担当者
  • 組織開発の新しいアプローチを求めているコンサルタント
  • チーム内のコンフリクト解決に苦心しているマネージャー
  • M&Aや組織再編に携わる方々

多様な見方を受け入れ、対立を活かす組織づくり。ゲシュタルト療法が織りなす新しい可能性を、共に探求しましょう。
組織開発実践者の皆様のご参加を心よりお待ちしております。

※本セミナーは、前回までの内容を踏まえつつ構成されていますが、初めての方でも十分に理解し、実践できる内容となっています。実践できる内容となっておりますので、奮ってご参加ください。

チケットについて

チケットはリアルでの会場参加、オンラインでのカメラオン参加、オンライン聞くのみor録画視聴の3種類がございます。ご希望に合わせてお選びください。

ディスカッション、質問などは、リアル及びオンラインカメラオン参加の方までとなります。(質問がカメラオンの方までを対象としているのは、質問内容についてこちらからお聞きすることがあるからです。)

申し込まれた全ての方に、後日録画したものを編集してお送りします。ただし、デモワークについては本人の希望によりカットされる場合がございますので、ご了承ください。

開催日

2025年3月5日(水)  19:30 – 21:30

開催場所

東京代々木
企画経営アカデミーセミナールーム
東京都渋谷区代々木1−37−7 勝栄ビル601
駅から徒歩1分の場所です。

ODNJゲシュタルト療法研究会について

研究会の目的

OD実践者としてUse of Selfを実践できるようになり、ファシリテーション能力を向上させること

ファシリテーター

大槻貴志
* 企画経営アカデミー株式会社 代表取締役
* ゲシュタルト療法士
* ゲシュタルト療法学会元評議員
早稲田大学卒業後、キヤノンに入社。キヤノンでは経営人材育成コースに配属され、リーダーシップ及び組織開発の基礎をたたき込まれる。
キヤノン退社後、新規事業の中毒者として、数多くの新規事業の立上げと失敗を経験し、事業成功には営利性ではなく、人間性中心のアプローチが必要だということに気づく。
より深く、人間心理のメカニズムを学ぶために、交流分析、再決断療法、ゲシュタルト療法と数多くの心理療法のトレーニングを受ける。
得られた知見を元に、新規事業における書籍「社内新規事業コンパス――イノベーションを起こすための[リレーショナルスタートアップ]の技法」を出版。
組織開発コンサルタントとしては、社員の無用なストレスを無くすことをミッションとして、組織のウェルビーイング向上の働きかけを大企業から中小企業まで行っている。
現在はゲシュタルト療法の探求をさらに進める一方で、ビジネスとどう融合させるか、日夜研究中。

スーパーバイザー

ゲシュタルトネットワークジャパン代表理事
百武 正嗣

対象となる方

  • 社内における組織の問題を解決したいと思っている方、している方
  • 組織開発コンサルタントとしての仕事をされている方
  • 組織開発のトレーニングを受けたことがある方
  • ゲシュタルト療法を組織開発にどう応用するのか、ディスカッションする時間などありますので、組織開発に関する最低限の知識と経験は必要となります。

期待される学び

  • Use of Selfについて
  • ファシリテーターとしてのあり方
  • 行き詰まり(インパス)の解決
  • 人や組織が「変容する」プロセス

参加条件

  • ODNJ会員
  • ODNJ入会を検討している外部の方(事前にteams@odnj.orgへご連絡ください)

参加費用(各回)

会員 1,000円
一般 1,200円(ODNJに入会を検討されている方)

開催方式

ハイブリッド(リアル&オンライン)
ワークなどはリアル参加者のみとなりますので、できる限りリアルでの参加をおすすめします。

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